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2度あることは・・・・ [薬剤師]

いやぁびっくりです。水曜日(23日)の朝、薬局の店頭にいつも見える初老のご婦人が見えて先日お渡ししたインスリンの中身が違って注射器に入らない!と訴えられました。インスリンの間違いは重大な結果を招くこともあり、大変なことをしてしまった!と動転してしまいました。9月の日付が印字された弊局のお薬袋にそれは入ってました。良く似ている他社のものを間違ってお渡ししてしまったと思い、平謝りで正しいものに交換しました。幸い凄いクレームもなく患者さんは帰られました。その後、すぐに気がついたんです。返納されたインスリンは2009年に発売中止となっていて、そもそも世の中に存在しないものなんですね。履歴を調べましたが、その患者さんは9月には見えていないのです。くらった!!と思いましたが後の祭り。次回事情を説明してお渡しした本数分を返していただくつもりです。でも何年も前のインスリンがどうして冷蔵庫に存在するのか?非常に疑問です。

返納されたものproduct.jpg




本来のもの14206.jpg






ところがそれだけでは終わりませんでした。昨日(26日)の朝、やはりいつも見える初老のご主人が、この前のインスリン違っていたぞ!と店頭に見えました。そのブツを拝見すると・・・こんどはもっとレアものの2006年期限のインスリンをお持ちです。年号から拝察するに弊局が開店する以前のもの、ビンテージものでした(´。`)
そのインスリンも2009年に発売中止となっており、世の中に存在しないので弊局の間違いではないことを説明してあげました。でも冷蔵庫になんでそんなものが存在するのか極めて不思議です。2度あることは・・・3度目もあるのでしょうか?笑

Kae全国大会を終えて [薬剤師]

昨日東京で開催されたKae全国大会に参加してきました。今回で2回目ですが
昨年の1回大会に参加し、大変な感銘を覚えたので連続参加いたしました。

主催者の駒形氏は薬剤師、中小企業診断士の資格を持たれ、歯に衣着せぬ論評を繰り広げる
姿は爽快にさえ映ります。

豊富な経験と人脈により1回大会も他では得られない貴重な情報を得ることができました。

今回もプロデュースの妙に敬服いたしました。謝!

第一演題は”激変の時代を生き抜く薬剤師とは”というタイトルで
東京薬科大学理事長の今西伸行氏の講義でした。

氏は薬剤師になられてから医師になり、医療法人理事長から現職に至ると
いう異色の経歴をお持ちでした。

6年制薬学教育が施行された前後に多くの新設薬学部が生まれ期待も多かった
訳ではありますが、結果として学校間の偏差値の拡大をきたし、象徴的な
出来事としてBF(ボーダーフリー:定員割れで全員合格??)に転落した
大学も散見されるようになった。

そのため、今後10年間は旧来の4年制薬学部卒業生の実力が新卒者に勝る
であろう。ただし、薬学部も現状を憂い、改革を進めつつあり、将来輩出
される薬剤師は4年制薬学部卒の実力を凌駕するような存在になるであろう
との見解がありました。ここまでは、そんなに目新しい内容とは感じません
でしたが問題はその後でした。

医師と薬剤師の大きな差(埋められない差)は臨床経験にある。特に医師は
研修医時代より、否応なしに、”死”と向き合うことを余儀なくされて
いる。

どんなに辣腕の医師を持ってしても避けることができない”死”もあり
無力さに泣き、悲しみ、吐き、もだえ苦しんでいる。だからこそ、救える
命があれば全力を傾ける姿勢が備わっている。薬剤師にはそれが無い!
それが問題なんだと、目を潤ませて訴える姿に発言の重みを感じました。

東京薬科大学は将来学生の実務実習は近隣の薬局ではなく、付属薬局を
新設し、そこですべて行うつもりとも述べられた。現存の薬局に対する
強烈なアンチテーゼです。

たしかに薬剤師は医師と異なり、臨終の場に臨むことはまずないと
思います。かと言って全く死に触れることが無い訳ではありません。

ここ半年だけでも在宅で関わっていた患者さんがお二方ほど天に召され
ご家族の方がわざわざご挨拶に見えました。大変恐縮なことです。
薬剤師としてどれだけ役に立てたか反芻するに、無力感のみが残ります。

こんな経験もあります。糖尿病で長いこと来局されていた方がある日突然、
脳梗塞を発症し、片松葉で見えたことがあります。そうなる前に薬剤師と
して予防に貢献できなかった力不足が悔やまれます。

田舎の1軒しかない薬局でも患者さんから貴重な、でも苦い経験を
積むことはできるし、二度とこのような辛い体験をしていただかない
ように薬剤師として精進しているんだという姿勢をもっているつもりです。

確かに医師の経験からみれば微で細なることかもしれませんが
大きな体験であることには違いありません。

独りよがりかもしれませんが、自分としては臨床の一員とありたいと
思っております。

東京薬科大学の卒業生の方々は立派な方が多く、薬剤師として地域医療に
立派に貢献していると思います。実習生の研鑽の場としての資格は十分に
あると思います。東京薬科大学におかれましても、実習生の教育の場として
地域の薬局の選択肢を残してくださいますように願ってやみません。


















お薬手帳の持参率アップデート [薬剤師]

怒濤のアップだ!

本日は休日診療所のおつとめでした。
風邪が増えたので、さぞかし大変だろうと覚悟しておりましたが
意外と平穏でした。

午前と午後の部(昼間)
お薬をお渡しした方33名

お薬手帳を持っている方27名(81.2%)
そのうち持参された方14名(14/27で51.9%)

なかなか増えない!気になるのは手帳のプロフィール欄(体質、副作用、既往症などの記載欄)
がまったくきれいなんです。白紙ですね。一応ご本人やご家族に確認しても特筆なし
とおっしゃるので、事実なんでしょうけど・・・。どうなんだろうか?

お薬手帳の持参率 [薬剤師]

やっとかめです。

本日は夕刻から市の休日救急診療所のおつとめでした。

比較的ゆとりがありましたので、例によって患者さんのお薬手帳の
所持率とその持参率を調べました。

お薬のあった方18名
そのうちお薬手帳を所持されている方は12名
12名のうち、今回手帳を持参された方は7名でした。

以前より若干増えているように思いますが、休日救急診療所などでは
お薬手帳の必要性は高いと言えます。

薬剤師がもっと必要性を訴えなければいけないと思います。

6年生薬学部実務実習 [薬剤師]

やっとかめです。

今日は自宅でのんびりしてます。久々だな・・
8時から1時間ほどwalking!3月に膝を痛めてから休んでいたが、なんとか歩けた。

さて、9月末から6年生薬学部の5年生が弊局に実習に来ている。
2ヶ月病院、2ヶ月薬局の長丁場である。幣局は2ヶ月のうちの2週間をお預かり
することになっている。

一人目は市内の公立大学の男子学生。すごくよく勉強している。たいしたもんだ。
二人目は市内の私立大学の女子学生。真面目である。

拙の学生の頃は・・やめとこ(^^ゞ

レポートを毎日送って来るのだが、コメントを書くのに窮している。なんせ、レポートが
膨大!

いずれにしても今時の薬学生は大変よく勉強しているし、求学意識も高い!
将来が楽しみだ。

せっかく幣局に来ているのだから、無い頭を絞り、いわゆる薬学のピットホール的な
事を教えている。テルミサルタン(非線形の薬効)、ツロブテロール貼付剤(効果発現時期)
ステロイド軟膏をワセリンで希釈してもさほど効果に減弱が見られないなどなど・・

ひとつひとつの薬剤の仔細にわたり興味を持つ姿勢を育ててほしい。


静岡で研修 [薬剤師]

薬剤師ネタ、怒濤?の3連チャンです。

23日(祝)は東海4県薬剤師学術大会に出席しました。

場所は静岡。地元です。

会場はグランメッセ、そうですね・・・ガンダムのお隣と言った方が分かり易いかも。

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受付が9時なので、30分前に到着です。聞きたい講演の定数が決まっており、
通例ではそれくらいゆとりを持つことが必要です・・が! なんと!開場が10分前とは・・
参加者も玄関前に無秩序に並び、係員の誘導が必要だっと感じました。

幸い、参加人数がさほどでもなく希望の会場にエントリーできました。

さて、午前の全体会議では日薬の理事の方からいろいろとお話がありました。
巷で話題になっている調剤一部負担金へのポイント付与(*参照)についても
言及がありました。

中医協などの支払い側から、ポイントを付ける余裕が有るなら
調剤報酬を下げても良いよね?との発言が出るのではないか?
そんな状況を危惧されておりました。

さらに良く聞くと・・専門家同士のやりとりはともかく、一般の生活者から
見てこの問題がどう受け止められているか?その方が問題だ!と
おっしゃっておりました。

そうなんですね~ポイント付与が間接的であるにせよ、値引きにつながるなら
それはその方が良いと思われる方が多いのでは?

そのことと、調剤報酬を下げて良いとは別問題のはずです。

薬剤師の業務が世間一般に高く評価されていれば、言い換えれば
今の調剤報酬に見合う恩恵を薬剤師から享受していると
皆さんが思ってくださるなら、かりに中央のえらい方が調剤報酬を
下げる行動をされても、それに反対する薬剤師会等の動きに
理解してくださる生活者が増えるはずと思います。

しかし、現実には処方箋を受け取り薬を取り出し、患者さんに
お渡しするだけの、言い換えれば小学生でもできる仕事を
している薬剤師が存在しているように思えてなりません。

開業以来多くの患者さんに接して参りました。
処方箋にはお薬の内容など必要最小限の事しか記載されてませんから
当然、時間が許す限りではありますが、根掘り葉掘りお聞きする
訳です。そんなこといままでされたことがない!とおっしゃる患者さんが
少なからずいらっしゃいます。

こんなことで良いのかな?と危機感を募らせております。

今回の静岡での日本薬剤師会の理事の方もひょっとすると
同じようなお考えをお持ちなのかな?と思った次第であります。

ちょっと熱くなりました・・今日はこのくらいで。


↓お土産ののど飴です。次女用です。しぞーからしいですね。
”ごせっぽい”で分かります?[わーい(嬉しい顔)]このまんま表紙に印刷しちゃうことが
のんきな静岡人らしくて良いですね(拙も静岡人です)

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*健康保険法では調剤など健康保険に基づく医療に係わる自己負担金は
 定められた方法に基づき計算された金額と過不足があってはならないとされて
 おります。ポイントを自己負担金の充当にあてることは法に抵触します。





山口で研修 [薬剤師]

珍しく連続投稿です。

週末に山口に行って来ました。

神戸薬科大学さんの山口支部の研修会にお邪魔虫です。
神戸薬科大学さんは薬剤師研修プロバイダーとして最古参の歴史を
誇るだけとあって、かなり充実した研修をされております。

今年はすでに神戸の本学に5回ばかり参加しましたが、
この度山口支部のテーマがおもしろかったので、長躯参加してきました。

おりしも来年の国体のプレ大会があったらしく宿が満室で往生しましたが
定宿の東横イン(新山口)さんのキャンセル待ちを見つけなんとか宿泊できました。

土曜日は宿のおすすめの料理屋さんで夕げを頂きました。
ヤリイカの姿造りとてっちり(雑炊付き)の一人前、中ジョッキ2杯で
約4Kとかなりリーズナブルでした。(画像はありません)

翌日(研修当日)は時間にゆとりがあったので、お隣の防府市まで
足を伸ばしました。天満宮と毛利庭園など結構見所があるようですが、
時間の都合で天満宮のみ見てきました。
なんでも三大天神とのことで、太宰府と北野と防府だそうです。
歴史も1番古い(??太宰府でないのね?)
とのことで、次女の合格祈願をしてきました。

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そうこうするうちに研修会の時刻が近づいたので新山口に向かいます。
JR駅の改札はいまだに・・チョキチョキポンポンで、スイカは当然使えません。
駅前にはお決まりのはずのマックやスタバもありませんが、のどかな雰囲気は心を洗われます。

研修は糖尿病と健康食品についてと甲状腺の薬物管理の二つのテーマでした。
特に後者は古いお薬なので、メーカーさんの勉強会も存在せず・・疾患も落ち着けば
長期に同じ薬がでるので、薬剤師としては話しのネタもなくなり、
簡単ようで、難しい分野です。

抗甲状腺薬についてはちゃんときっちり飲めば、寛解(病状が落ち着き一見治ったように
見える状態:薬も不要になります)に至る期間が短いそうで、飲み忘れの多い患者さんへの
話の種になりますね。ハンバーガーで悪化することもあるとか・・これにはびっくり![がく~(落胆した顔)]・・・ミンチ肉には甲状腺も混入することもあるようで、ハンバーガーばかり食べるのも
考え物のようです。

名古屋から部外者が闖入した訳ですが、現地の皆様には変人と思われなかったようで、
暖かく迎えてくださり、恐縮いたしました。 (謝)

帰りは新幹線の時間に余裕があったので、駅構内で昼から
ビールをいただきました。
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少し離れた席に親子連れ(父と息子)が一杯やってました。昨日のお店でもそうですが
かなりまじめな仕事の話をしてました。仕事のやり方とか生き方とか・・
ディベート好きな方が多いようで、やはり長州人の血は凄いなと感じ入りました。


薬学部実務実習事前学習の見学に行って来ました。(おまけにボジョレー) [薬剤師]

昨日は名古屋市内のN城大学薬学部へ見学に行って来ました。

5年生が実務実習(いわゆるインターン)に行く前にどんな勉強をしているか
把握するための見学会です。

小生の薬局でも実習生を受け入れるべく講習会などに参加して資格を取りましたが、
学生諸君の勉強の様には大変興味がありました。

N城大学はさすがに当地の伝統校だけあって、カリキュラムも充実し、
特に実際の患者さんや医師と応対するシーンのロールプレイや、
それらをテーマとするSGD(スモールグループディスカッション)などを
ふんだんに取り入れ、相手役の患者さんも模擬患者(ボランテア?)や医師の
経験者の方が演じており迫真に迫るものがありました。

すごく実戦的な教育をされていると関心をした次第であります。

顧みるに自分たちの学生時代は・・・やめとこ[ふらふら]

教育がそれだけ充実しているということは薬剤師に対する社会的な使命と要求が
高まった証だと思います。自分も負けないようにしなければ・・と思った次第であります。

帰りしな、途中にある八事のフランテという名古屋では高級なスーパーに立ち寄ると、
18日ということもあり、ボジョレーが並んでました。有名なブランドもあったので
ちょっと背伸びして購入してしまいました。
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なんでもこの銘柄は香りが命とか・・お味はよく言えばさわやか、悪く言えばシャビシャビ。
でも結構なお味でございました。

ついでにこいつを購入。
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不思議なことに地元静岡ではなかなかお目にかかれません。
でもシゾーカオデンには必須アイテムなんです。またおでんが食べたくなりました。

後発品狂想曲 [薬剤師]

やっとかめです。

2月はついに更新できずでした・汗

まもなく啓蟄です。我が家の桜もちらほらと咲いてます。
蜜蜂さんが来てくださるかちょいと心配です。

2月は大阪で研修が一回。講演は東京の先進的な病院の
方々でした。癌の治療のチームの中に薬剤師が深く関わって
いるそうです。

病院と調剤薬局では事情が異なりますが、
共通して言えることは顔を見せる薬剤師にならないといけないということです。

他方、4月からの診療報酬改定を前に
調剤薬局では後発品旋風が吹き荒れております。

後発品の変更実績を元に報酬がかなり変わるという荒療治です。

本来業務ではないと思いつつ、後発品の説明に追われる毎日です。

内服薬(錠剤など)においては品質が保証されてると思って良いですが、
外用剤特に軟膏に至っては似て非なるものですね。

処方医の治療意図と異なる治療結果が出かねません。

で・・原則外用品は変更しない方針です。

4月からはもっと変更規制がルーズになります。

薬剤師の責任が問われる時代となりました。

まもなく新薬価が公示されますので、薬価の比較も大切ですし、
さらに忙しくなりそうです。ふう・・




寒中見舞い申し上げます。 [薬剤師]

やっとかめです。汗;

仕事がタイトになってなかなか更新できずにすみません。

2月になる前になんとかアップをば!・・・

薬剤師を巡る環境は厳しさを増しております。
見方によっては世間並み・・に近づいたともいえるかもしれません。

いままでが温室育ち?

先日褥瘡(じょくそう:床ずれ)の勉強会に参加してきました。
講師の先生曰く・・(臨床では)なんにもできないのが薬剤師だと他の医療職
から言われていると・・確かにそうですね。

在宅訪問でお薬をお持ちする機会が増えてきてます。
看護師さんと出くわすこともありますが、当然のように患者さんに触れて
てきぱきと仕事をこなして見えます。その一方で部屋の隅っこで
遠慮がちに立ちすくむ自分がいる・・

薬剤師は医療行為ができないというトラウマがあります。
患者さんに湿布を貼ることや、軟膏を塗ることすらできないと多くの薬剤師は
思ってますし、そう聞かされてきた・・

もちろん薬剤の効能、副作用、服用タイミングなどの説明やその後の
効果・副作用などの検証もしますし、状況によっては医師に処方変更の
提案をしたりしますが、それ以上は二の足を踏んでしまいます。

もっとも医療行為の解釈は時代とともに変化してきて
薬剤の効果・副作用のモニタリングのために、患者さんの体に触れたり、
聴診器をあてたりするのは構わないということで、
現に6年生の薬学部では、即応した教育がなされております。

褥瘡に話しを戻しますと、患部を直に拝見し、正しい薬剤や
被覆剤の使用法の実地説明をしたり、また目でみれば病状の変化が
すぐに分かりますので、薬剤の効果判定もしやすいし、状況によっては
医師に対しても、より適した薬剤の提案ができる訳です。

在宅の場合でも部屋の中に堂々と入り込んで患部を見せてもらって
患者さんや、ご家族に”顔の見える存在”になりなさい!という講師の叱責でした。

本当にそうですね。

褥瘡ひとつをとっても使用する薬剤の特性を理解するのは結構たいへんですし、
病状の進行度合いによって使用する薬剤を変更する必要もあります。

ただこのハードルを乗り越えないと、とても”顔の見える存在”にはなり得ないので
頑張ろうと思います。




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